| 品質にかける哲学 |
品質のためならラインも止める
1993年にスタートしたサムスンの一大企業改革「新経営」。新経営では「質は経営の命」と位置づけられ、サムスンでは質重視の経営へと大きく方向転換が図られていました。グローバル市場では、優れた質の製品を提供しないとお客様の支持を得られないとの危機感が、背景にありました。
質の重視イコール量を減らす、という単純な考え方ではありません。利益を生み出すためには、質も量も一定のレベルまで高めたうえで、さらに高い品質を追求する姿勢が必要だとサムスンは考えます。
品質のためには、1週間でも1カ月でも工場を止めることを恐れません。「新経営」宣言の後に導入した「ラインストップ制」が、その決意の表れでした。139の家電製品の生産ラインで、不良品が発生したらすぐにラインを止め、原因を究明。問題が解消されるまでは生産をストップすることを徹底したのです。
品質改善の意識は、サムスングループ全体に広がりました。社員が自発的に不良品の芽を摘む取り組みを進め、不良品は徐々に減少。VTRでは、ラインストップ制導入後1年で不良率が大幅に低下するなど、効果は形となって出たのです。
近年では、業務プロセスを改善し、経営そのものの質を高める「シックスシグマ」を全社的に導入しました。役員クラスを責任者に据えたシックスシグマ実践のためのチームを編成。社内教育も進め、シックスシグマを定着させるためのリーダーとなる人材の育成に努めています。
お客様の声に耳を傾けよう
「新経営」では、不良品を出した事実を隠してさらに大きな問題を引き起こすことを戒めています。速やかに事実を公表し、お客様に誠意を持って修理や補償に当たる、いわゆる「コンプライアンス」の姿勢を求めます。
同時に「新経営」では、社員に「お客様があってサムスンは発展してこられた。どうすればお客様によりよいもの、使いやすいものを安く供給できるか考えよう」と呼びかけています。優れた製品を作るにはお客様の声を大切にし、お客様の意見や不満に耳を傾け、製品の改善につなげることこそ大切だからです。
製品1つを作るにも世界最高の品質を目指し、誰が見ても「サムスンの製品だ」と分かるようなサムスン独自の文化やアイデンティティーを製品に込める。そしてお客様のニーズを先取りした企画やものづくりを徹底する。これらの考え方を、私たちは何より大切にしています。 |
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