タイムラプスとは? メリットや撮影手順、注意すべきことなどをわかりやすく解説

2024-01-01

スマホによってはカメラアプリにタイムラプス撮影が可能な機能が搭載されています。タイムラプス撮影は通常の動画に比べると、被写体の変化をダイナミックに表現できる撮影方法です。ただし、通常の動画撮影と違う部分があるので、撮影手順やポイントを知っておくと良いでしょう。

本記事ではタイムラプスのメリットや撮影手順などを解説します。

目次

タイムラプスとは?

タイムラプスとは、一定間隔で撮影された写真をつなぎ合わせた動画や撮影方法を指します。時間の経過を意味する「time lapse(タイムラプス)」が語源で、スマホの機能、あるいはアプリで作成可能です。

また、写真をコマ送りにして動画にしているため、「低速度撮影」や「微速度撮影」と呼ばれる場合もあります。

タイムラプスとストップモーションの違いは?

タイムラプスは被写体の様子を一定間隔で撮影します。たとえば、雲が流れていく様子を数秒単位で撮影して、1つの動画を作成します。数秒ごとに撮影した写真をつなげるので、撮影間隔によっては長時間の撮影を数分に圧縮できます。

一方でストップモーションは、人形のような被写体を1コマごとに動かしながら撮影して、アニメーションのように連続した動画を作成する手法です。1コマを積み重ねて動画を作るので、タイムラプスと撮影方法が大きく異なります。

タイムラプスは被写体の変化を定点観測するのに向いている撮影方法で、ストップモーションは被写体を自分で動かしながらアニメーションを作る手法と覚えておきましょう。

タイムラプス撮影のメリット

タイムラプス撮影のメリットは以下の通りです。

● 動画よりもダイナミックな表現ができる
● 再生時間を短縮できる
● 動画よりもデータ容量が少なくなる
● 動画に比べて高画質に撮影しやすい

上記のメリットを順番に解説します。

動画よりもダイナミックな表現ができる

タイムラプス撮影の最大のメリットは、通常の動画よりもダイナミックな表現が可能になる点です。

通常の動画は、フレームレートが30FPSの場合、1秒間に30枚の静止画像で構成されており、1秒間の出来事を1秒間で再生します。

フレームレート(FPS)とは、1秒間に表示できる画像の枚数を示す単位のことです。30FPSの場合は、1秒間に30枚の画像を表示します。なお、スマホのメーカーや機種ごとの設定などにより、フレームレートは異なるため注意しましょう。

タイムラプスは一定の間隔で撮影した静止画像をつなぎ合わせて1秒間の動画を作成します。たとえば、タイムラプスで被写体を5秒おきに撮影した場合、150秒間で撮影した30枚をつなぎ合わせて1秒間の動画(30FPSの場合)ができます。

同じ1秒間の動画ですが、通常の動画は1秒間の出来事を1秒で再生するのに対して、5秒おきに撮影したタイムラプス撮影なら150秒間の出来事を1秒(30FPSの場合)で再生します。

つまり、タイムラプス撮影は通常の動画よりも被写体の変化やダイナミックな動きをより表現できる撮影方法です。

再生時間を短縮できる

タイムラプス撮影のメリットとして、再生時間の短縮も挙げられます。

たとえば、10分間撮影した動画は編集や倍速などの処理をしなければ、再生時間も10分間のままです。しかし、タイムラプス撮影の場合、数秒おきに撮影した静止画像をつなぎ合わせるため、実際の撮影時間よりも再生時間を短縮しやすいです。

たとえば、撮影間隔を1秒に設定して、10分間撮影した場合、フレームレートが30FPSの動画の再生時間は約20秒に圧縮されます。なお、スマホのメーカーや機種ごとの設定、フレームレートや撮影間隔などにより、タイムラプスの再生時間は異なります。

動画よりもデータ容量が少なくなる

タイムラプス撮影は一定間隔で撮影した静止画像をつなぎ合わせて動画を作成する手法です。そのため、通常の動画を撮影するよりもデータ容量が少なくなる傾向があります。

たとえば、4K動画を撮影すると動画データのサイズは1分あたり約450MBなので、1時間なら約26GBです。

一方、4K動画と同じ3,840×2,160の画素数で撮影した写真データのサイズは1枚あたり4~5MBです。仮に、4秒おきに撮影した場合、1時間の撮影で900枚撮影するので、同じ4K画質の動画データのサイズが約4.3GB程度に収まります。

上記のタイムラプス撮影の場合、再生時間は30秒に短縮されますが、同じ画質でデータのサイズが少なくなるのは大きなメリットです。

動画に比べて高画質に撮影しやすい

タイムラプス撮影は、カメラを定点で固定して、シャッタースピードを調整するだけなので、慣れていない方でも高画質な撮影ができます。

たとえば、細かい部分まではっきりと映っている動画を撮影したい場合などに役立つので試してみましょう。

タイムラプス撮影の活用シーン

タイムラプス撮影の代表的な撮影シーンは以下の通りです。

● 空の雲や太陽の動き
● 街並みの変化
● 作業風景
● 植物の成長・開花
● 料理動画など

タイムラプス撮影を初めて行うなら、空の雲や太陽の動きなどの天気の移り変わりや街並みの変化がおすすめです。自宅のベランダや窓から外に向けてスマホをセットして撮影するだけでも、通常の動画とは違った映像が撮影できます。

また、工事や作業などの風景をタイムラプス撮影すると、時間経過と共に被写体が変わっていくドキュメンタリー風の動画を撮影可能です。

ほかにも、植物が成長し開花するシーンや、料理をしているシーンなど、撮影時間が長くなりやすいテーマを撮影するのに向いています。

スマホでタイムラプスの撮影時に注意すべきこと

スマホでタイムラプスの撮影時に注意すべきことは以下の通りです。

● バッテリーやデータの空き容量を確認する
● 撮影時にブレないように固定する

上記の注意点を順番に解説します。

バッテリーやデータの空き容量を確認する

タイムラプス撮影は動画の再生時間が20秒、30秒と短くても、撮影間隔によっては撮影時間が長くなる傾向があります。たとえば、撮影間隔4秒で、30FPSで動画の再生時間を30秒以上にしたい場合、撮影時間は1時間以上必要です。

なお、スマホのメーカーや機種によっては、タイムラプスの撮影時間が一定時間以上になると、フレームレートが自動調整される場合があるため把握しておくと良いでしょう。

撮影時間や画質にもよりますが、スマホで撮影する前にバッテリーやデータ容量の残量を確認しておきましょう。場合によっては、モバイルバッテリーや替えのSDカードなどを用意しておくと良いです。

撮影時にブレないように固定する

基本的にタイムラプスは画角を固定して、被写体や風景などの変化を撮影する動画です。また、長時間の撮影になる傾向があるので、手に持って撮影していると疲れるだけでなく、手ブレも起きやすいでしょう。

そのため、タイムラプス撮影を行う場合は画角が固定できるようにスマホをセットするか、手で持つ場合は手ブレ防止のジンバルのような道具を用意しましょう。

スマホでタイムラプスを撮影する方法

スマホでタイムラプスを撮影する方法をAndroidスマホとiPhoneに分けて順番に解説します。

Androidスマホの場合

Androidスマホの場合、機種によってタイムラプス撮影の手順は異なります。以下の手順は「Galaxy S23」でのやり方です。

1. ホーム画面の「カメラ」をタップする
2. 画面下部のカメラモードを選択する
3. 「その他」の項目を選択する
4. 「ハイパーラプス」を選択する
5. ハイパーラプスの状態で撮影する

スマホによってタイムラプス撮影のモードの名前は異なり、「Galaxy S23」シリーズの場合はハイパーラプスです。

また、Androidスマホの場合、すべてのスマホにタイムラプス機能が搭載されているとは限りません。搭載されていない場合はタイムラプス撮影が可能なカメラアプリをインストールしましょう。

iPhoneの場合

iPhoneでタイムラプス撮影を行う手順は以下の通りです。

1. 「カメラ」をタップする
2. 画面下部にある撮影モードを横にスワイプしてタイムラプスモードに切り替える
3. シャッターボタンを押す
4. もう一度シャッターボタンを押す

シャッターボタンを押してから、もう一度シャッターボタンを押すまで連続的に写真が撮影されます。なお、iPhoneに搭載されている「カメラ」でタイムラプス撮影を行う場合、撮影時間が30分以上になると再生時間は約30秒に固定されるので注意しましょう。

タイムラプスは被写体の変化を表現したいときに役立つ撮影方法

タイムラプスは街の風景や天気、植物などの被写体が変化する姿をダイナミックに表現できる撮影方法です。

通常の動画撮影よりもデータのサイズが少なく、高画質な映像を作成しやすいメリットがあります。ただし、撮影は長時間になる傾向があるので、バッテリーやデータ容量が多いスマホがあると便利です。

雲や太陽の動き、街並みの変化や作業風景などを記録したいときは、ぜひタイムラプス撮影を活用してみてください。

タイムラプス撮影を利用するなら「Galaxy S23シリーズ」がおすすめ

タイムラプス撮影を利用するなら「Galaxy S23シリーズ」がおすすめです。「Galaxy S23シリーズ」には「Galaxy S23」、「Galaxy S23 Ultra」の2種類があり、カメラアプリにはタイムラプス撮影が可能なハイパーラプスが搭載されています。

「Galaxy S23シリーズ」はカメラやチップなどの性能が優れており、とくに「Galaxy S23 Ultra」はメインの広角カメラに2億画素センサーを搭載しているので、鮮明な写真や動画を撮影可能です。

「Expert RAW(※1)」アプリを使用すると、高解像度の HDR(ハイダイナミックレンジ)写真を撮影して細かいディテールまで編集でき、星空をクリアに撮影できます。

また、「特殊写真オプション」機能が実験的に搭載されており、この機能を有効にすると、天体写真や多重露出の撮影が便利に利用できます。

「Galaxy S23 Ultra」をハイパーラプスに切り替え、三脚にセットして夜空に向けて撮影すれば、スマホでもプロのようなアート作品を撮影できます。

夜空の星の動きを数分置きに撮影して、軌跡をキレイに表示できるほか、バッテリー駆動時間はシリーズ史上最長なので、長時間の撮影にも向いています。

Androidスマホでタイムラプス撮影を楽しみたい方は、ぜひ「Galaxy S23シリーズ」をご検討ください。

※1 Expert RAWアプリはGalaxy Store からダウンロードできます。(ダウンロードする際は、ブラウザアプリをSamsung ブラウザもしくは、Google Chromeに設定して下さい。)この機能を使用できる端末は「Galaxy S23シリーズ」、「Galaxy S22シリーズ」、「Galaxy S21 Ultra」、「Galaxy Note20 Ultra」、「Galaxy Z Fold 5」、「Galaxy Z Fold 4」です。

※記事内で使用されている画像はイメージです

ITライターの伊藤浩一さんのプロフィール画像 ITライターの伊藤浩一さんのプロフィール画像

執筆者

伊藤浩一

月間30万PVを超えるブログを運営。
発信力が強みのITライター。
ブログ「伊藤浩一のWindows Phone応援団(旧W-ZERO3応援団)」主宰。
モバイルユーザーとしてレビューを毎日掲載しながら、日本のスマートフォンシーンの盛り上げを行い、アクセス数は月間30万を超えるブログとなっている。WEBニュースへの寄稿、モバイル関連書籍の執筆など多方面で活動している。

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