スマホをスペックで選ぶときに確認したいポイントは? ケース別に選び方を解説

2024-01-01

スマホを選ぶとき、デザインや本体価格などのほか、基準のひとつになるのがスペックです。自分にぴったりのスペックを持つスマホを選べば、きっと使い勝手に満足できるでしょう。スマホのスペックは機種ごとのスペック表から確認できます。しかし、スペック表の細かな項目を眺めても、用語や数字の表す意味がよくわからない方も多いかもしれません。

そこで、ぜひ知っておきたいポイントにしぼって、スマホのスペックの読み解き方を解説します。

目次

スマホのスペックとは?

スマホのスペックとは、端末の搭載機能を意味します。端末ごとのスペックを比較すると、使い勝手の違いを具体的に判断できます。

スマホのスペックは端末のスペック表に載っています。スペック表はスマホの端末に搭載されている機能を一覧にしたもので、スペック表を比較すれば各端末の性能の違いがわかります。

スペック表に記載される内容

スペック表はスマホの端末の性能が記載された一覧表です。スマホには多くの機能があるため、スペック表にはたくさんの項目が並びます。たとえば、処理能力や保存容量などの基本性能、画面サイズ、バッテリー容量、カメラ性能、防水性能、タッチ決済への対応などです。

さらに「カメラ性能」ひとつとっても、背面カメラ画素数、前面カメラ画素数、手ブレ補正機能、4K撮影対応、スローモーション機能、撮影用フラッシュ、複数レンズなど、細かな項目に分かれます。

スペック表をすべて読み解くのは大変です。そこで、まずは自分が重視しているスペックに注目し、さらにスマホの性能を知るためにチェックすべき項目を頭に入れておくと、スマホ選びに役立ちます。

スマホを選ぶときに確認したいスペック一覧

自分にぴったりのスマホを選びたいなら、「こんな風に使いたい」を実現する性能を持つ端末を見極めるようにしましょう。

そこで、スマホ選びでぜひ確認しておきたいスペックをひとつずつ詳しく紹介します。スペック表を見るときは、こちらで紹介するスペックのチェックを忘れないようにしてください。

CPU

CPUは「Central Processing Unit」の略でプロセッサーとも呼ばれ、スマホの頭脳にあたる重要な機能です。CPUは性能が高いほど処理能力が上がり、複雑な作業をスピーディにこなせます。

CPUの性能を判断するときには、CPUで処理を実行する役割を果たす「コア」の数に注目しましょう。

● デュアルコア:2個のコア
● クアッドコア:4個のコア
● オクタコア:8個のコア

コア数が多いほど、ひとつあたりのコアにかかる負担が減って、処理能力が上がります。

また、コアごとに別々の作業を同時並行で行えるため、いくつものアプリを同時に立ち上げてもスムーズに処理できるようになります。

ディスプレイ

ディスプレイは、次の3つの項目で違いをチェックします。

● サイズ
● 解像度
● パネルの種類

ディスプレイのサイズは、対角線の長さがインチ(1インチ=2.54cm)で表示されます。通常、ディスプレイサイズはスマホの本体サイズに比例します。

解像度はディスプレイに敷き詰められる光の点(ドット数)の数を表しています。ドット数が増えるほど、精細で美しい画面表示が可能です。ドット数は、たとえばHDで720×1,280ドット、フルHDで1,080×1,920ドットです。

ディスプレイは、パネルの種類によって液晶と有期ELの2つに分かれます。

パネルの種類

主な特徴

液晶パネル

●   バックライトで発光させる3層構造の仕組み

●   厚みがあり重たい

●   寿命が長い

●   同じ画面を表示しても焼き付きが起こらない

●   有機ELパネルに比べると安価

有機ELパネル

●   素子自体が発行する1層構造の仕組み

●   薄型、軽量

●   ハイコントラストでとくに黒色を美しく表現

●   パネルの折り曲げが可能

●   省電力だが、液晶パネルに比べると高価

●   視野角が広く、180度どこからでも画面が見られる

スマホのディスプレイは液晶パネルが主流でしたが、ハイエンドモデルを中心に、有機ELディスプレイを搭載したスマホが増えています。

メモリ(RAM)

スマホのメモリ、RAM(Random Access Memory)はCPUが直接アクセスするメインメモリです。RAMは作業領域とも呼ばれています。メモリ(RAM)が大きくなるほど作業スペースが広がるため、複数のアプリを同時に使う、Webページを閲覧するなどの作業をスムーズに処理できます。

RAMは一般的にGB(ギガバイト)の単位で表されます。スマホでは4GB前後が平均ですが、最近のハイスペックモデルには12GBのRAMを搭載する端末もあります。

ストレージ(ROM)

ストレージを意味するROM(Read Only Memory)は、スマホにデータを保存する場所を指します。ROMは、RAMと同じGB(ギガバイト)の単位が使われるため混同されやすいですが、実際には別の機能を意味しています。

ストレージ(ROM)が大きいほど、スマホ本体にたくさんのアプリや写真、音楽などのデータを保存できます。ROMの容量は16~256GBと端末ごとの差が大きくなっています。大容量化も進んでおり、1TBを搭載した機種も出てきています。

カメラ性能

スマホのカメラ性能はいくつかの機能から判断されます。

有効画素数は写真の仕上がりに影響します。有効画素数とは、カメラに搭載されたイメージセンサーの持つ画素数のうち、画像を生成するために使用されるものです。画像は小さな点の集まりなので、有効画素数が多いほど、ズームにも耐える美しい写真が撮れます。現行のスマホは800万画素(3,456×2,304ピクセル)以上が主流です。

レンズに取り込める光の量を示すスペックがF値です。F値2.4、F値1.6などのように表され、F値が小さいほど明るい写真を撮影できます。多くのスマホでF値2.0あたりが基準になっています。

そして、多様な撮影を可能にするズーム機能も、カメラ性能を分けるポイントです。ズーム機能にはデジタルズームと光学ズームの2種類があります。

● デジタルズーム:被写体の一部を引き伸ばして撮影
● 光学ズーム:複数のレンズの搭載によって被写体との距離感を変化させて撮影

スマホで主流のデジタルズームは拡大すると画像が荒くなりがちですが、光学ズームは画質の劣化が少なめです。細かいものや遠くの風景をより美しく撮影したいなら、光学ズームに対応したスマホを選ぶと良いでしょう。

バッテリー容量

バッテリー容量とは、スマホに充電できる電力量です。

バッテリー容量は「mAh(ミリアンペアアワー)」の単位で表されます。たとえば、4,500mAhであれば4,500mAの電流を1時間で放電できる能力があります。3,000mAh~5,000mAhとスマホによってバッテリー容量はさまざまです。

バッテリー容量が大きいほど電池の持ちは良くなりますが、端末ごとに消費電力が異なるため、バッテリー容量の数字だけではスマホの使用時間を正確に判断できません。バッテリー容量と合わせて、連続通話時間や連続使用時間、連続待受時間などをチェックすると、バッテリーの性能を判断する目安になります。

IPX(防塵・防水性)

スマホに搭載されている防塵・防水機能を表す国際規格をIPXといいます。IPコードまたはIP保護等級とも呼ばれます。

等級はIPと2桁の数字(左が防塵性能、右が防水性能)で表記され、防水は8等級、防塵は6等級まであります。例えば「IP65」の場合は、防塵性能が6等級、防水性能が5等級という意味です。また、一方の性能のみを表す場合は、IP5Xのように等級の片側をXで表記します。

水に沈めた場合(潜水)と水圧が高い水をかけた場合(噴流)によって等級は異なるため、数字の大きさがそのまま性能の高さに繋がるわけではありません。

防水機能の場合、水没に強いのはIPX7やIPX8、シャワーなどの水圧に強いのはIPX5やIPX6のため、求める性能に応じて選ぶことが重要です。

【防塵等級】

等級

保護の程度

IP0X

保護なし

IP1X

手の接近からの保護

IP2X

指の接近からの保護

IP3X

工具の先端からの保護

IP4X

ワイヤーなどからの保護

IP5X

粉塵からの保護

IP6X

完全な防塵構造

【防水等級】

等級

保護の程度

IPX0

水の浸入に対して特には

保護されていない

IPX1

垂直に落ちてくる水滴に

よって有害な影響を受けない

IPX2

垂直より左右15°以内からの

降雨によって有害な影響を受けない

IPX3

垂直より左右60°以内からの

降雨によって有害な影響を受けない

IPX4

いかなる方向からの水の飛沫

によっても有害な影響を受けない

IPX5

いかなる方向からの水の直接

噴流によっても有害な影響を受けない

IPX6

いかなる方向からの水の強い

直接噴流によっても有害な影響を受けない

IPX7

規程の圧力、時間で水中に沒しても

水が浸入しない

IPX8

水面下での使用が可能

リフレッシュレート

動画視聴やゲームをプレイする際に映像をなめらかに表示したい場合は、リフレッシュレートに注目します。

リフレッシュレートとは、1秒間にディスプレイ上の画面を書き換えられる回数を表します。Hz(ヘルツ)の単位で表され、60Hzであれば1秒間に60回画面を書き換えられます。数字が大きくなるほど画面を書き換える回数が増えるため、より映像がなめらかに見えます。

一般的なスマホのリフレッシュレートは60Hzですが、90Hz、120Hz、240Hzなど高リフレッシュレートに対応している機種もあります。

【ケース別】重視したいスペック

スマホといってもスペックはさまざまで、使い勝手や性能はそれぞれの端末ごとに異なります。ハイスペックであれば安心なわけではなく、日頃のスマホの使い方に合わせて、自分に必要なスペックを見極めることが大切です。

ここでは、スマホの使い方に応じて、重視しておきたいスペックを紹介します。

ゲームアプリを楽しみたい場合

スマホを使う楽しみが移動中や空き時間のゲームアプリである場合、CPU、メモリ(RAM)、ストレージ(ROM)の3つスペックは必ずチェックしましょう。最近は3Dゲームやオンラインゲームなど高負荷なゲームアプリも多いので、スマホの処理能力を重視する必要があるためです。

CPUが高性能であるほど、またメモリ(RAM)の数値が高いほど、スマホの処理スピードは上がり、高負荷なアプリもサクサクと動きます。さらにストレージ(ROM)の容量が大きければ、ゲームをインストールしても容量不足が不安になることもありません。

動画配信サービスを満喫したい場合

迫力ある美しい動画を観たい、細かい字幕まで難なく読みたい場合は、ディスプレイのスペックを確認しておくと良いでしょう。映像の美しさの基準となる解像度のほか、重要なスペックがディスプレイのサイズです。ディスプレイは大きければ大きいほど迫力ある映像を楽しめるうえ、目も疲れにくくなるなどのメリットがあります。

さらに、スマホの頭脳であるCPUのスペックが高ければ、高解像度の映像もなめらかに動くでしょう。また、ダウンロードするなどして動画を保存する場合には、ストレージ(ROM)の容量にも注目しておくと安心です。

プロのような写真を撮影したい場合

できるだけキレイな写真を撮影したい場合は、カメラの性能、画素数や解像度をチェックします。一眼レフカメラに匹敵する美しさにこだわりたいなら、デュアルレンズやトリプルレンズなど複数レンズを搭載した光学ズームを使えるスマホがおすすめです。

また、写真を頻繁に撮影するのであれば、ストレージ(ROM)もなるべく大容量にしておきます。スマホで撮影した写真は1枚あたり2~3MBあるので、たくさんの写真を保存するのに十分なストレージ(ROM)を確保しておきましょう。

スペックから自分にぴったりのスマホをみつけよう

スマホのスペックは、端末ごとに異なる性能を知る判断材料です。スペックの違いを知ればスマホの強みがわかります。端末ごとのスペック表には細かな情報がたくさん載っていますが、そのなかでも、CPU、ディスプレイ、メモリ(RAM)、ストレージ(ROM)、カメラ性能など、スマホ選びの基準となるスペックはしっかり確認しましょう。

さらに、自分がスマホに何を求めるのかを考えると、注目すべきスペックもわかります。スマホのスペックは端末ごとに千差万別です。こだわりたいスペックにこだわって、納得できるスマホと出会いましょう。

ハイエンドモデルのスマホなら「Galaxy S23シリーズ」がおすすめ

普段使いしやすい手のひらサイズながら高性能を誇る「Galaxy S23シリーズ」なら、さまざまなシーンで高いパフォーマンスを体感できます。

CPU/GPUは「Galaxy S23シリーズ」専用に開発された「Snapdragon® 8 Gen 2 Mobile Platform for Galaxy」を搭載し、世界最速レベルの処理性能を実現しています。メモリとストレージも8GBと256GBと、いずれも大容量となっています。

また、フルHD+の有機ELディスプレイは約6.1インチで、美しい映像を心ゆくまで楽しめます。光学3倍ズーム(最大30倍のデジタルズーム)を搭載しているので、粗さを感じさせないズーム写真も可能です。

最大約22時間の動画連続再生が可能な3,900mAh(標準)のバッテリーのため、1日中バッテリーを気にする必要はありません。ゲームのプレイや動画鑑賞、写真撮影にも、「Galaxy S23シリーズ」をぜひお試しください。

※記事内で使用されている画像はイメージです

フリーランスライターの房野麻子氏 フリーランスライターの房野麻子氏

執筆者

房野麻子

大学卒業後、新卒で某百貨店に就職。
その後、出版社に転職。
男性向けモノ情報誌、携帯電話雑誌の編集に携わった後、2002年にフリーランスライターとして独立。
モバイル業界を中心に取材し、『ITmedia Mobile』などのWeb媒体や雑誌で執筆活動を行っている。

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