2025-11-28
Galaxyの最新タブレットを徹底比較!
シリーズ別選び方のポイントを解説
中央上がGalaxy Tab S9シリーズの「Galaxy Tab S9 Ultra」、右下がGalaxy Tab S9 FEシリーズの「Galaxy Tab S9 FE+ 5G」、左下が「Galaxy Tab A9+」
※2024年10月発売の「Galaxy Tab S10+」「Galaxy Tab S10 Ultra」のサイズはそれぞれ、「Galaxy Tab S9 FE+ 5G」(右下)と「Galaxy Tab S9 Ultra」(中央上)とほぼ同サイズ
大画面のハイエンドモデルから、手に取りやすい高コスパモデルまで、Samsung Galaxyタブレットはバリエーションが豊富に選べるのが特徴。2025年11月現在の製品ラインナップは、
1.フラッグシップモデルのGalaxy Tab S11シリーズの「Galaxy Tab S11」と「Galaxy Tab S11 Ultra」(2025年9月発売)
2.高い基本性能を備えながらカジュアルに使えるGalaxy Tab S10 FEシリーズ(2025年4月発売)
3.小型で学習用やお絵描きにも使えるGalaxy Tab S10 Lite(2025年9月発売)
4.コストパフォーマンスに優れるGalaxy Tab A11+(Wi-Fiモデルは2025年11月発売、5Gモデルは12月発売)
という大きく分けて4種類のラインナップです。
その一方で、どれを買えばよいのか分からない、という方も多いのではないでしょうか。そこで、本記事では4つのシリーズの違いや、それぞれどんな使い方に向いているかをご紹介します。自分にマッチするのはどのタブレットなのか、選ぶ際の参考にしてみてください。以下、各シリーズの中から主に、
①Galaxy Tab S11 Ultra(約14.6インチ)
②Galaxy Tab S10 FE+(約13.1インチ)
③Galaxy Tab A11+(約11.0インチ)
の3機種をピックアップし、チェックしていきます。
チェックポイント①
本体サイズとデザイン
ディスプレイの大きさを求めるなら、Galaxy Tab S11 Ultraがベスト
タブレットは画面サイズが大きいほど見やすく、小さいほど持ち運びがしやすいですが、Samsung Galaxyタブレットは必ずしもこの法則に当てはまりません。たとえば、Samsung Galaxyタブレットの中では最も大きい「Galaxy Tab S11 Ultra」は約14.6インチと、2025年11月現在、国内で販売されているタブレットの中では、飛び抜けて大きなディスプレイを搭載しています。
画面を2分割してもそれぞれ十分な大きさを確保できるので、同時に複数のアプリを表示できます(画像のデバイスはGalaxy Tab S9 Ultraです)。
これはA4の書類をほぼ原寸で表示できる大きさ。画角が16:10とワイドなので映像コンテンツを迫力たっぷりに楽しめます。セミナーなどの動画を再生しながらメモをとる、メールで送られて来た住所などの情報を確認しつつ地図を表示するといった、マルチタスクが可能。効率的に作業ができるので、ビジネスシーンでも活躍します。
一番下から「Galaxy Tab S9 Ultra」、「Galaxy Tab S9 FE+ 5G」、「Galaxy Tab A9+」。ディスプレイが大きいほど薄いというのも特徴的。
Galaxy Tab S11シリーズ
Galaxy Tab S10シリーズ
Galaxy Tab A11シリーズ
Galaxy Tab A11+
サイズ:約168.7×257.1×6.9mm
重さ:約477g
カラー:グレー
また、ディスプレイ周囲のベゼルが細く、ディスプレイの大きさに対してボディはコンパクト。何より驚くのはそのスリムさ。今回ピックアップした3機種の中では最も薄く、厚さが約5.1mmしかありません。大きいけれど、コンパクトでスリム、かつ軽量です。
一方で、Galaxy Tab S10 FEシリーズの「Galaxy Tab S10 FE+」のディスプレイサイズが約13.1インチ、エントリーモデルの「Galaxy Tab A11+」が約10.9インチ。「Galaxy Tab S11 Ultra」と比べると小さく思えますが、B5サイズでも十分に大画面です。
約11インチのディスプレイサイズは、電子書籍やコミックを読むのにちょうどいい大きさ。中でも「Galaxy Tab A11+」のWi-Fiモデルは重さが今回ピックアップした3機種の中で最軽量の約477gで、大人なら片手でも持てますし、子どもの手にも持て余さないサイズ感です。
いずれもサラッとした質感のつや消しのアルミボディを採用し、シンプルで飽きの来ないデザインなので、シーンを選ばず使いやすいです。もしミントやラベンダーのカラーバリエーションが良い、という方は今回ピックアップしていませんが、「Galaxy Tab S10 Lite」(グレー、シルバー、コーラルレッドの3色展開)の一択になります。
本体サイズとカラー
Galaxy Tab S11シリーズ
Galaxy Tab S10シリーズ
Galaxy Tab A11シリーズ
Galaxy Tab A11+
サイズ:約168.7×257.1×6.9mm
重さ:約477g
カラー:グレー
※カラーやモデルは国や地域、キャリアによって異なります。
チェックポイント②
ディスプレイとサウンド
高精細、高音質にこだわるなら上位モデルをセレクト
Galaxy Tab S11シリーズの2機種はいずれも、Dynamic AMOLED 2X(有機EL)ディスプレイを搭載しています。有機ELとはバックライトを用いて光らせる液晶と違い、自ら発光するしくみのディスプレイのこと。ライトが不要のため省電力性能に優れ、液晶に比べて高コントラストで鮮やかな色彩表現が可能です。
中でもDynamic AMOLED(有機EL)は、より色鮮やかな表現を実現する映像規格「HDR10+」に加えて、120Hzという高いリフレッシュレートをサポートしています。リフレッシュレートは1秒間に何回画面が書き換わるかを表したもので、数値が高いほどちらつきのない滑らかな表現が可能になります。「Galaxy Tab S11 Ultra」は約14.6インチという大きなディスプレイサイズも相まって、YouTubeの4K映像など、高精細な映像を再生すると驚くほどの迫力があります。
有機ELに対して、コスト面でメリットが大きいのが液晶ディスプレイです。Galaxy Tab S10 FEシリーズと「Galaxy Tab A11+」は、液晶ディスプレイを採用しています。また、スピーカーにもこだわっているため、映画はもちろん、ライブやスポーツなども高精細で臨場感のある映像&サウンドを楽しめるでしょう。
「Galaxy Tab A11+」もWUXGA(1,920×1,200)と、ディスプレイサイズを考えれば十分に高精細なディスプレイを搭載しています。コストパフォーマンスに優れるモデルながら、90Hzのリフレッシュレートをサポートしている点もポイント。Dolby Atmos対応のスピーカーを4つ搭載しているほか、3.5mmのオーディオジャックを搭載しているので、有線のヘッドホンやイヤホンも使えます。
ディスプレイ
Galaxy Tab S11シリーズ
Galaxy Tab S10シリーズ
Galaxy Tab A11シリーズ
Galaxy Tab A11+
約11.0インチ
1920 x 1200 (WUXGA)
TFT (液晶)
※カラーやモデルは国や地域、キャリアによって異なります。
チェックポイント③
処理性能
Galaxy Tab S11 Ultraは高速処理で写真や動画の編集も快適
処理性能もタブレットを選ぶ際の重要なポイントです。採用されているSoC(System on a Chip)から、ある程度の違いがわかります。SoCとは、コンピューターの頭脳にあたるCPUを含む重要なパーツのこと。
Galaxy Tab S11シリーズは、高速処理に加えて冷却性能にも優れているので、動画編集のような負荷の高い作業でも熱くなりにくいのが特徴です。高精細な3Dゲームもストレスなくプレイできますが、ディスプレイサイズが大きいので、手で持って操作するようなスマートフォン向けのゲームのプレイは苦手な人もいるかも知れません。
Galaxy Tab S10 FEシリーズは高い処理能力に加えて省電力性に優れた、Samsung独自のSoCを採用。複数のアプリを同時に使用する、マルチタスクをストレスなくこなせる処理性能を持ちます。
「Galaxy Tab A11+」は、Mediatekのミドルレンジモデル向けSoCを搭載しています。また、「Galaxy Tab A11+」にはWi-Fiモデルと5Gモデルがラインナップしています。2025年12月現在、「Galaxy Tab A11+」の5Gモデルが国内で唯一販売されているSamsung Galaxyのセルラーモデルのタブレットです。SIMカードスロットを搭載しているので、SIMカードを入れれば、屋外でもモバイル回線でいつでもインターネットに接続できます。メールやメッセンジャーでのコミュニケーションもスムーズに行えるなど、ビジネス用途に向いています。
「Galaxy Tab A11+」は、処理速度などは上位モデルのSamsung Galaxy Tab Sシリーズには劣り、Sペン非対応ですが、電子書籍や動画再生など、コンテンツを楽しむには十分な性能を備えています。
なおSamsung.comのスペックページでは、CPUの処理性能の目安として、各モデルのスペックで「クロック周波数」と「コア数」を紹介しています。「クロック周波数」はその数値が高いほど、同じ時間内により多くの処理ができ、「コア数」が多ければ、それだけ複数の処理を並行して行うことができます。オクタコアは8つのコアがあるという意味です。
CPU
Galaxy Tab S11シリーズ
Galaxy Tab S10シリーズ
Galaxy Tab A11シリーズ
Galaxy Tab A11+
クロック周波数:2.5GHz, 2GHz
CPU コア数:オクタコア
※カラーやモデルは国や地域、キャリアによって異なります。
チェックポイント④
メモリとストレージ
Galaxyタブレットは全機種外部ストレージに対応
一時的に作業データを保存するメモリや、データを保存するストレージの容量も、タブレットの使い勝手を左右します。メモリ(RAM)はよく机に例えられますが、容量が多い=机が広ければ、それだけたくさんの書類(データ)を広げられるため、作業が捗ります。
一方、ストレージ(ROM)はその名の通り保管場所です。たとえば、Galaxy Tab S11シリーズの「Galaxy Tab S11 Ultra」は最大1TBと余裕の内蔵ストレージを備え、ゲームやグラフィックソフトのような大容量のアプリも躊躇せずにインストールできます。「Galaxy Tab S11」は最大512GBの内蔵ストレージを備えています。内蔵ストレージは多ければ多いに越したことはありませんが、メモリやストレージの容量が大きくなると、その分、価格も高くなるのが一般的です。
Galaxy Tab S11シリーズ以外は、内蔵ストレージが128GBなので、上記のようなアプリをたくさん使いたい場合は、少し物足りなく感じるかもしれません。ただ、Samsung Galaxyタブレットは全機種、MicroSDのカードスロットを搭載しています。最大2TBのMicroSDを外部ストレージとして利用できるので、写真や動画、音楽などのデータをたくさん保存できるほか、設定すればアプリの保存領域としても利用できます。
Samsung Galaxyタブレットは、MicroSDカードスロットを搭載し、最大2TB(モデルによって最大容量は異なります)の外部ストレージが利用できる。
メモリとストレージ
Galaxy Tab S11シリーズ
Galaxy Tab S10シリーズ
Galaxy Tab A11シリーズ
Galaxy Tab A11+
メモリ:6GB
ストレージ:128GB
外部ストレージ対応:〇(MicroSD 最大2TB)
※カラーやモデルは国や地域、キャリアによって異なります。
チェックポイント⑤
Sペンとアクセサリー
Samsung Galaxy Tab Sシリーズには書き心地抜群のSペンが付属
フラッグシップモデルのGalaxy Tab S11シリーズだけでなく、Galaxy Tab S10 FEシリーズやGalaxy Tab S10 Liteも含め、“Samsung Galaxy Tab S”シリーズにはSペンが付属していますが、コストパフォーマンス重視の“Galaxy Tab A”シリーズはSペンに対応しておらず、付属もしていません。この点が“Galaxy Tab S”シリーズと“Galaxy Tab A”シリーズの大きな違いの一つです。
Samsung Galaxy Tab SシリーズにはSペンが付属。マグネットで背面や側面に固定して充電が可能。
SペンはSamsung Galaxy独自のスタイラスペンで、本物のペンのような快適な書き心地を提供してくれます。ちょっとしたメモから、絵や図形を描いたり、子どもの学習アプリなどにも活用できるほか、検索ワードなどを手書き入力することもできます。
書類に手書きで指示を入れる、契約書にサインするなど、ビジネスシーンでも役立ちます(画像のデバイスはGalaxy Tab S9 Ultraです)。
なお、Samsung Galaxy Tab Sシリーズには、別売りでキーボード付きカバーのアクセサリーも用意されています。トラックパッドのついている「Book Cover Keyboard」と、トラックパッドがない代わりにスリムな「Book Cover Keyboard Slim」の2種類がラインナップしています。併せて使用すればPCのようにキーボードを使った長文入力も可能です。
また現在発売中のSamsung Galaxyの最新タブレットはいずれも、パソコンのようなマルチウィンドウ操作ができる機能「Samsung DeX」に対応しています。起動すると、パソコンのように複数のウィンドウを重ねて表示できるほか、コピー&ペーストなど、パソコンと同じようにキーボードのショートカットキーも使えるので、長文入力がよりラクにできます。
チェックポイント⑥
耐久性とバッテリー
上位モデルは防水対応で水回りでも安心して使える
Galaxy Tab S11シリーズとGalaxy Tab S10 FEシリーズは、防水・防塵の程度を表す等級が最も高いIP68規格の防水・防塵性能を備えています。キッチンや洗面所などの水回りでも安心して使えます。濡れた手でも操作できるのは安心。
さらに、Galaxy Tab S11シリーズに付属するSペンもIP68規格の防水・防塵性能があるので、たとえばキッチンでレシピを見ながらメモをとるといった用途にも活用できます。濡れたままSペンで書くことができるのも利便性が高いポイントです。屋外で使用する際、急な雨にあっても、慌ててしまわずに済むのはうれしい点。さらに、悪天候下の撮影で写真を大画面で確認したいカメラマンや、ホコリっぽい現場で図面を見たい建築士など、プロフェッショナルな用途にも安心して使えそうです。
屋外などにタブレットを持ち出す際に気になるのが電池持ちです。たとえば最も大きい約14.6インチの「Galaxy Tab S11 Ultra」は11,600mAhの大容量バッテリーを備えています。また、
・Galaxy Tab S11 (約11インチ):8,400mAh
・Galaxy Tab S10 FE+ (約13.1インチ) :10,090mAh
・Galaxy Tab S10 FE (約10.9インチ) :8,000mAh
・Galaxy Tab S10 Lite (約10.9インチ) :8,000mAh
・Galaxy Tab A11+ (約11インチ) :7,040mAh
と、それぞれ概ねサイズ相応のバッテリーを搭載しています。電池の消費スピードは、画面サイズやディスプレイの明るさ、CPU、さらに気温など複合的な要素によって変わりますが、どのシリーズも電池持ちは十分。たとえば「Galaxy Tab S11 Ultra」の場合、スペック上は、動画の連続再生時間が最大で約23時間となっています。実際にここまで連続して動画を見ることはあまりないと思いますが、時々短い動画を見たり、WEBサイトをチェックしたりといった使い方なら、2日程度は充電なしでも余裕で使えるという印象です。
チェックポイント⑦
カメラと通信機能
セルラーモデルのGalaxy Tab A11+ (5G)、インカメラが2つのGalaxy Tab S11 Ultraが特徴的
チェックポイント③でも紹介したとおり、「Galaxy Tab A11+ (5G)」は、(2025年12月現在販売しているSamsung Galaxyタブレット唯一の)5G対応のセルラーモデルとなっています。回線契約をし、SIMカードを入れれば、外出先でもモバイル回線に接続でき、WEBやメールがいつでも使えます。外出先に持ち歩いて使用したいなら、使い勝手が良いでしょう。
SIMカードを入れれば、Wi-Fi環境のない屋外などでも便利に使えます(画像のデバイスは以前販売していたGalaxy Tab S9 FE+ 5Gです)。
スマートフォンに比べて利用機会は少ないかもしれませんが、最後にカメラについてもチェックしておきましょう。Galaxy Tab S11シリーズの「Galaxy Tab S11 Ultra」は約1,300万画素の広角カメラと約800万画素の超広角カメラを、「Galaxy Tab S11」は約1,300万画素の広角カメラを搭載しています。また、約1,200万画素の超広角インカメラも搭載し、オンライン会議の際なども快適に参加することができます。
Galaxy Tab S10 FEシリーズは、約1,300万画素のアウトカメラ、約1,200万画素のインカメラを、「Galaxy Tab S10 Lite」と「Galaxy Tab A11+」は、約800万画素のアウトカメラ、約500万画素のインカメラを搭載しています。ビデオ会議の画質にこだわるなら、インカメラが約1,200万画素のGalaxy Tab S11シリーズまたは、Galaxy Tab S10 FEシリーズを選ぶのが良いでしょう。
Galaxy Tab S11 Ultra, Galaxy Tab S10 FE+, Galaxy Tab A11+
それぞれのおすすめ
ポイントをおさらい
最後に、今回ピックアップした3種類のシリーズの中から「Galaxy Tab S11 Ultra」「Galaxy Tab S10 FE+」「Galaxy Tab A11+」を中心に、ポイントをおさらいしながら、おすすめの利用シーンを紹介します。
ほかにはない大きな画面サイズと美しいディスプレイを備えつつ、タブレットでは貴重な防水・防塵性能を持つ「Galaxy Tab S11 Ultra」は、クリエイターなどプロのニーズにも応える性能です。本格的な動画編集や高グラフィックのゲームなど、仕事にプライベートにシーンを選ばず活用できます。「Galaxy Tab S11 Ultra」同様の処理速度や性能を備えたいけれど、サイズが小さい方が良いという方は、「Galaxy Tab S11」が候補に挙がるでしょう。
また、グラフィック性能や処理速度が少し劣っても低価格モデルが良い方には、「Galaxy Tab S10 FE」か「Galaxy Tab S10 FE+」がおすすめです。Samsung Galaxy Tab Sシリーズは、Sペン付きで、別売りのアクセサリーにキーボードが用意されていて長文入力がしやすいことから、ビジネスユーザーにもおすすめのモデルといえるでしょう。
コストパフォーマンスに優れた「Galaxy Tab A11+」は、Sペンが使えませんが、タブレットを一度試してみたいという人や子どもの学習用におすすめの機種。手頃な価格でありながら、電子書籍や動画視聴など、日常のシーンで安心して使える入門機といえます。
今回紹介したチェックポイントを参考に、自分にぴったりなタブレットを選んでみてください。
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